東北のこれから --「復興」と「支援」を超えた未来のために--
2012-12-08カテゴリ: シンポジウム(2008-2012) , シンポジウム(2008-2012)
アジア文化研究所主催シンポジウム
2012年12月8日(土)
国際基督教大学本部棟206
東北のこれから
--「復興」と「支援」を超えた未来のために--
2011年3月11日の東日本大震災から一年半以上が経ちました。福島第一原子力発電所の悲惨な事故を受けて反原発運動は高まりましたが、中央のメディアから「復興」のスローガンは減少しつつあります。被災地では瓦礫撤去こそ進んだものの、取り組まねばならない問題は山積しています。回復されたかに見える日常を過ごす中で、「外側」にいる私たちは被災地の今を想像する力を失ってはいないでしょうか。 本シンポジウムでは東北のこれからを語るにあたり、歴史上の「復興」と「支援」をめぐる努力を検証します。さらに「行動するリベラルアーツ」を掲げる本学の立場から、震災後の活動を批判的に総括しつつ、未来を見据えます。東北の人々が望む「復興」とはどんなものであり、その実現のために学生、教員、そして地球市民として今からできることは何でしょうか。まずは「復興」の現場の声に耳を傾けることが大切です。今後も義援金とボランティア活動は重要であり、傷ついた産業をもり立てるために政府と民間による一層の経済支援も欠かせません。それでは、東北の人々が3月11日以前への単なる復旧にとどまらない新しい生活を手にするために、大学の研究活動、創造的思考、問題解決の技術はどのように活かせるでしょうか。市民社会と大学との連携という課題とあわせて、ご来場の方々とともに考える場にしたいと望んでおります。 |
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プログラム: | ||
開会の辞 | ||
13:00-13:05 | M・ウィリアム・スティール (国際基督教大学アジア文化研究所所長) | |
1. 歴史の中の「復興」と「支援」 | ||
13:05-13:25 | M・ウィリアム・スティール (国際基督教大学) 「東北の大飢饉1904-05―国際支援の二面性―」 |
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13:25-13:50 | 河西英通(広島大学 ) 「東北はどこへ行った? ―奪われた歴史、消された記憶、失われた情景―」 |
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13:50-14:15 | 川内淳史(歴史資料ネットワーク事務局) 「がれきに埋もれた地域アイデンティティ―大震災から歴史資料を救う―」 |
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14:15-14:25 | これまでのまとめと質疑応答 | |
2. 特別講演 | ||
14:25-15:05 | 多田一彦(遠野まごころネット) 「「復興」の現実」 |
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15:10-15:40 | ティーブレイク 本部棟204号室。写真の展示もしています。 | |
3. 大学と「復興支援」―批判的総括と未来への展望― | ||
15:40-16:05 | 村上むつ子(国際基督教大学サービス・ラーニングセンター) 「各大学の支援活動の概括+ICUボランティアの体験」 |
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16:05-16:20 | ポール・ジョンソン (国際基督教大学教会牧師) 「ICUの恥―何をして、何をしなかったか―」(英語) |
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16:20-16:40 | 能田昴(国際基督教大学2年生) 「支援活動とリベラル・アーツ―学生の自覚と「継続」について―」 |
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16:40-16:45 | 休憩 / Break | |
16:45-17:10 | 西田昌之(国際基督教大学アジア文化研究所) 「「復興」その後―2004年スマトラ沖大地震を事例に―」 |
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17:10-17:35 | 石川与志也(国際基督教大学高等臨床心理学研究所) 「高等臨床心理学研究所の支援活動と「心の復興」の今」 |
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17:35-18:00 | 加藤恵津子(国際基督教大学 ) 「「役立たず」を目指して―福島県相馬郡新地町での学生フィールドワークから―」 |
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4. 総合ディスカッション | ||
18:05-18:45 | ディスカッション | |
どなたでも参加できます。