「イスラム・政治・アイデンティティ:東南アジアにおけるイスラムの新展開」

2005-02-19

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「イスラム・政治・アイデンティティ:東南アジアにおけるイスラムの新展開」
2005 年2 月19日(土)
ICU ディッフェンドルファー記念館西棟 多目的ホール

世界最大のムスリム国家インドネシアを有するアジア地域は、世界最大のムスリム人口を擁している。この戦略的地域で展開し変化するイスラムに関する言説と実践は、イスラム・非イスラムの双方の世界に多大な影響力を及ぼしつつある。
東南アジアにおけるイスラム活動家の起源、変容、現状を見つめ、ローカル・リジョナル・グローバルといった様々な局面で競合する正義観・平和観・共同体観を探究することがこのシンポジウムの目的である。
武装・非武装にかかわらず、イスラム活動家の運動はさまざまな様相を呈している。フィリピンやタイのムスリムは少数派で、独自の文化的アイデンティティを保持し、政治的経済的無関心に苦しんでいる。歴史的にいってこの種の国々の活動家は、武装化した分離主義運動といった形をとる傾向にある。一方、インドネシアやマレーシアのムスリムは多数派を形成し、伝統的に穏健なイスラムが実践されている。この種の国々の活動家は、政治生活、社会生活その他諸制度を、イスラム至上主義のもとに構築しようと強硬に主張することが多い。
我々は現在、相互の結びつきを加速度的に増しつつある世界に住んでいる。だからこそ、今日のイスラム世界においてもっとも注目に値する動向、すなわちイスラム活動家の勢力台頭という新たな展開を見極める必要があるだろう。

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