終了しましたシンポジウム「帝国を食べ尽くす:華南と東南アジアにおける食の越境移動とローカル化」
2023-11-15カテゴリ: シンポジウム(2023)
アジア文化研究所では来たる12月2日(土)に、シンポジウム「帝国を食べ尽くす:華南と東南アジアにおける食の越境移動とローカル化」を開催いたします。
学内・学外にかかわらず、どなたでも事前登録の上でご参加いただけます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしています。
「食」とは人の生に不可欠な営みの一つであり、食をめぐる文化や習慣も人の移動とともに、古来より移動と拡散を繰り返してきた。とりわけ帝国的な拡張の時代に、一部の食材が「世界商品」として越境的に広がったこと、そしてその流通の背景には植民地支配をめぐる不均衡な権力関係も存在していたことは、砂糖や茶などといった嗜好品をめぐる歴史学、歴史人類学的研究が明らかにしてきた通りである。
こうしたグローバルな食の流通は、地域の食文化の固有性や多様性を損ない、均質化を促進するものとして忌避されることもあるが、各地域の食をめぐるローカルな実践は、こうした越境的なネットワークに飲み込まれるだけではなく、反対にそれに食らいつき、自らのものとして消化してきた。
本シンポジウムでは、歴史的に強大な諸帝国が行き交う交差路であり、その影響を強く受けてきた東南アジアと華南両地域の食文化に関心を抱く4名の研究者を招き、境界を越えて移動する食と、それをめぐるローカルな実践とを取り上げたい。
【タイトル】「帝国を食べ尽くす:華南と東南アジアにおける食の越境移動とローカル化」
【日時】2023年12月2日(土) 13:00~18:00
【会場】国際基督教大学・本部棟 206号室
*オンライン(Zoom)での同時配信も予定しています
【主催】国際基督教大学アジア文化研究所
【言語】日本語
【参加費】無料(要参加登録)
→こちらのフォームから参加登録をお願いします。https://forms.gle/ytpEDMEit8vLdTmZ9
【プログラム】
第1部 研究発表 13:00~16:30
岩間一弘(慶應義塾大学・教授):
「中国料理はなぜ世界に広まったのか?ータニシビーフンとウーロン茶を中心にー」
櫻田涼子(育英短期大学・准教授):
「甘さと健康:マレーシアの喫茶文化コピティアムと砂糖摂取の状況に着目して」
砂井紫里(千葉工業大学・准教授):
「食から見る中華世界とイスラーム: 福建と台湾におけるムスリムの食実践とつながり」
小栗宏太(アジア文化研究所・研究所助手):
「『どこにでもある』けど『ここにしかない』もの:
香港ミルクティーにみる食のグローバル化とローカル化」
第2部 ディスカッション 16:40~18:00
(1)飲食文化研究の最前線:登壇者同士の対話
(2)飲食文化研究への招待:参加者との質疑応答
問い合わせ
アジア文化研究所(asian@icu.ac.jp | 0422-33-3179)