怒りと回復の力:クィア/フェミニスト読書会 4回 (最終回)
2025-02-11カテゴリ: 読書会
CGSは、「権力としての怒り」をテーマに、第4回(最終回)読書会を開催します。暴力がさまざまな形で行使され、世界の指導者たちによる憎悪に満ちた言説が飛び交う不安定な時代において、多くの人々が無力感や恐怖、そして怒りを抱えています。しかし、その怒りをどのように活かすことができるのでしょうか。本読書会では、怒りを力や回復の源とする作品を読み解き、その可能性を探ります。
第4回の会合では、オードリー・ロードの 「怒りの活用― レイシズムに応じる女性たち―」(The Uses of Anger: Women Responding to Racism)(1981年)(訳:鈴木 赳生)を読みます。本論文でロードは、黒人女性の怒りがどのように抑圧され、また解放の力となり得るのかを考察し、それが抑圧に対する正当な反応でありながらも、誤解され、恐れられるものであると論じています。彼女は個人的な経験と社会的構造の交差点に着目し、怒りがどのように女性間の対話を促進し、変革の原動力となるかを探ります。そして、怒りが破壊的なものではなく、むしろ明晰さをもたらし、権力構造の分析を可能にすることを指摘します。また、ロードは「怒りを抑えるべきだ」とする考え方を批判し、怒りが持つ創造的・政治的可能性を強調しています。
(テキストは英語版と日本語版の両方を用意します)
参加対象者: ICUの全学生で興味のある方
日程:
1月23日(木)昼休み 12:40-13:50 -- 「シャモニー村の上のヴィクター・フランケンシュタインへ、私の言葉 トランスジェンダーの怒りをパフォームする」
1月30日(木)昼休み 12:40-13:50 -- 「私は大統領がほしい」
2月6日(木)昼休み 12:40-13:50 -- 「哀悼と戦闘」
2月13日(木)昼休み 12:40-13:50 -- 「怒りの活用― レイシズムに応じる女性たち―」
言語: 英語と日本語
会場: CGS(ERB 301)
コーディネーター:
アナ・タットン(CGS研究所助手)、浜崎史菜(CGS特任助教)
皆様とお会いできるのを楽しみにしています!
お問い合わせ先: cgs@icu.ac.jp