メンバー紹介

 国際基督教大学(ICU)は、教養学部 アーツ・サイエンス学科という一学部一学科制の下で活動しています。学生はそれぞれの所属する学科の枠組みにとらわれずに、自由に研究・学習することができます。CGSにも、それぞれの学問分野から多様なジェンダーへの関心を持った教員が集まりました。所員それぞれの 1.専攻・関心分野 2.研究・関心分野とジェンダーの接点&ひとことメッセージを掲載します。

 また、CGSの運営に携わる研究所助手、研究面に関わる研究員もご紹介します。

(最終更新: 2024年4月10日)

オリヴィエ・アムール=マヤール(AMMOUR-MAYEUR, Olivier)(センター長、運営委員、編集委員、ジェンダー・セクシュアリティ研究メジャーコーディネーター)

1.フランス文学、比較文学、映画研究、ポピュラーカルチャー(フランス語話者、英語話者、日本語話者の文化)
2. 私の研究関心は文学、映画およびポピュラーカルチャー(漫画、ドラマ)におけるジェンダーの表象に焦点があります。美学、哲学および表象の社会理論の交差点で、アーツ(文学、映画、絵画、写真)におけるジェンダーとセクシュアリティの表象の政治的側面に焦点をあてて、研究しています。

生駒 夏美(IKOMA, Natsumi)(運営委員、編集委員)

1. 現代英文学、文学理論、フェミニズム理論、特に身体の表象と恐怖の構造
2. あらゆる知識や学問は、人間がテクストとして表現してきたものであり、書き手の主観や時代・社会の思想・偏見を反映しています。そこへさらに読者の思想・偏見が介入して解釈行為が起こるので、このようなねじれの中に見出されるのは、そもそも存在しない「客観的真実」や「科学的事実」などではなく、許容と寛容の可能性なのではないでしょうか。ジェンダーの視点は、そんなアプローチに欠かせない重要なものです。一緒に新しい文学の可能性を探求してみませんか?

髙松 香奈(TAKAMATSU, Kana)運営委員、編集委員

1. 国際関係学・ジェンダーと開発
2. 私の研究関心は、紛争後の復興支援においてジェンダーが与える影響について、特に元女性兵士の社会復帰支援に焦点をあて、研究をしています。また、ミャンマーのジェンダー課題と政治についても研究をしています。

カレン・ベヴァリー(CURRAN, BEVERLEY F. M.) (運営委員、編集委員長)

1. 異言語翻訳・異文化翻訳・メディア翻訳・トランスレーション・スタディーズ
2. 研究課題はジェンダースタディーズにおける翻訳理論の影響及び、トランスレーション・スタディーズがもたらすジェンダー研究への影響を研究しています。

加藤 恵津子(KATO, Etsuko)(副センター長、運営委員、編集委員
1. 文化人類学:文化ナショナリズムとジェンダー、海外渡航・移住とジェンダー、英語圏における日本人のセクシュアリティ表象の批判
2. 人間の文化=社会現象を観察し、書く時、ジェンダー・セクシュアリティを無視することはできません。世界を移動する日本人就労者をフィールドワークしながら、彼/女らの「生きにくさ」「生きやすさ」をどのようにジェンダー・セクシュアリティの観点から分析できるか、日々考えています。

峰島知芳(MINEJIMA, Chika)(運営委員)
・・・現在、編集中です・・・

園山千里(SONOYAMA, Senri)(運営委員)

1. 日本古典文学、明治の作家と古典文学、海外における日本学研究
2. 平安時代はかなの登場により、女性の作家が多く活躍した時代です。仮名で書かれた物語・随筆・日記・和歌などからは、華やかな宮廷生活の面だけでなく、どのように生きるのか、人生について考えさせられることも多いです。そのような文学作品を儀礼や宗教、文化的な観点から研究しています。現在は日本の随筆の受容史、手紙論、明治時代の作家と古典との関連などに関心があります。

浜崎史菜 (HAMASAKI, Fumina) (CGS特任助教、運営委員、編集委員)

1. フェミニスト理論、フェミニスト哲学、フェミニストアート、文学
2. 表象のポリティクスをフェミニズムの視座から領域横断的に研究しています。特に、「動物」・「食物」の表象に注目し、「人間」主体がどのような「他者」を不可視化することによって成立しているかについてフェミニスト/クィア理論を用いながら考えています。


新垣 修(ARAKAKI, Osamu)
・・・現在、編集中です・・・

エクハウス・レベッカ(ECKHAUS, Rebekka)

・・・現在、編集中です・・・

ボンディー, クリストファー (BONDY, Christopher)

・・・現在、編集中です・・・

ロバート・エスキルドセン(ESKILDSEN, Robert)

1. 近代日本史、日本研究:日本の帝国主義;対外関係と文化の交差

2. 日本の帝国主義の初期の歴史についてのプロジェクトが終わり、現在は横浜の歴史に関心があります。私の担当する、特に近現代の日本の歴史についての授業では、ジェンダーに関連した問いをより多く扱っており、自分自身の研究にも取り入れています。例えば近年の論文では、父親が日本人かアメリカ人かによって、 兵士たちの混血の子どもたちがどのように日本で異なった扱いを受けたのか、また 1950年代のメディアや政治への日本の女性の参画によってどのような影響があったのか、ということについて書きました。

マット・ギラン A.(GILLAN, Mattew A.)

1. 音楽学
2. ・・・現在、編集中です・・・

伊藤 亜紀(ITO, Aki)

1. イタリア美術史・イタリア服飾史
2. 16世紀のイタリアで多数書かれた女性論における服飾描写、および服飾版画集から、当時の理想の「着こなし」を考えています。近年では西欧初の女性職業作家クリスティーヌ・ド・ピザンの服飾観に興味を持っています。

菊池 秀明(KIKUCHI, Hideaki)

1. 歴史学:中国史
2. いま中国女性史でも固定的な枠組みを超えた研究が模索されています。私自身、近代中国の女性について考え直したいと思っています。

アレン・キム(KIM, Allen)

1.社会学、アジア・アメリカ研究、家族における男性、男性運動、人種とエスニシティ、ライフコースと加齢

2.非西洋男性運動の側面を通じた父性の文化と行動の変化を研究しています。男性性の交差、人種とエスニシティ、宗教と移民に関心を持っています。

マーク・ランガガー W.(LANGAGER, Mark W.)

1. 国際比較教育学: バイリテラシー取得と持続性をもたらす知識の習得
2. 私は7人きょうだいの家族に生まれました。もちろん楽しいことはたくさんありましたが、実際、人口過剰は世界が直面する最も深刻な問題のひとつであると思っています。このような地球規模の問題に取り組む過程で、多くの解決策は意志決定の段階で女性を含めることに根ざしています。そのためには、女性に教育へのアクセスを確保する他ありません。

松村 朝雄 (MATSUMURA, Tomoo)

1. 数学:幾何学、代数学、組み合わせ論
2. 私の研究分野では、目に見えない高次元の形を調べることと、何かを上手に数えること、この二つの数学的な営みの関わりがとてもおもしろいです。数学の教員として、全てのジェンダーの数理科学における機会均等と平等な扱いを促進し、学生たちに数理科学の分野で活躍してもらいたいと考えています。

森木 美恵(MORIKI, Yoshie)

1. 文化人類学・人口学:未婚、低出生、親密性の表現
2. 性と生殖に関わる問題を文化人類学および人口学の両視点から研究しています。文化的構築物であるジェンダーという概念を含む人々の価値観が、人口構造に与える影響について興味を持っています。

羅一等(NA, Ildeung )

1. 社会学:社会調査法、若者(教育、労働、ジェンダー)
2. 社会調査法(Computer-Assisted Interviewing System)の開発と若者の研究をしています。若者研究では、教育、労働、ジェンダーをテーマにしています。最近の研究では、量的な社会調査手法を用いて大学生のジェンダー意識を調査しています。具体的に、恋愛・結婚観、性別役割分業意識、選択的夫婦別氏制度、女子力、人工妊娠中絶、性的マイノリティに対する意識などを調査しています。

那須 敬(NASU, Kei)

1. 歴史学:宗教を中心とした16〜17世紀イギリス史
2. 過去という異国において社会と文化を成り立たせている人間とその様々な類型を考察することを通して、ジェンダー研究に貢献できればと思います。

西村 幹子(NISHIMURA, Mikiko)

1. 教育社会学、国際教育開発論
2. 教育の形態、過程、結果にはすべてジェンダーが関わっていますが、国際目標などにおいては教育におけるジェンダー平等が就学率や識字率のような数値的な尺度で測られることが多くあります。最近、編著『ジェンダーと国際教育開発―課題と挑戦』でこのような問題点をまとめました。

大森 佐和(OMORI, Sawa)

1. 国際政治経済、公共政策
2. ・・・現在、編集中です・・・

クリストファー・サイモンズ E. J.(SIMONS, Christopher E. J.)

1. 英文学、特にシェイクスピアと英国ルネサンスの文学(劇・詩)、ロマン主義、現代英文詩。
2. 現時点の研究は、ウィリアム・ワーズワースとドロシー・ワーズワース、イエーツ(とアイルランドの民間伝承と神話)、そしてイギリスとアイルランドの現代詩における神話の使われ方と象徴主義です。女性作家、特に中世の女性詩人、ロマン主義の女性作家、現代の女性詩人における権力と社会的な力の関係に興味を持っています。また、ヘンリック・イプセン、シルヴィア・プラスのような作家の作品中の、文学におけるフェミニズムの発展にも興味を持っています。

椿田 有希子 (TSUBAKIDA, Yukiko)

1. 日本近世史 

2. 近年、日本近世史研究では、個人のライフサイクルや家の再生産、身分制度との関係等々 、多様な観点から社会における女性の位置が再検討されています。私自身は、近世社会に おける「あるべき女性像」の形成過程と、それが近代以降どのように変容していくのかを検討することで、ジェンダー研究に貢献できればと思っています。

山本妙子(YAMAMOTO, Taeko)

1.西洋史、フランス史、近世フランス、社会史、都市史、キリスト教

2. ・・・現在、編集中です・・・


アダム・スミス (SMITH, Adam)

1. 社会心理学、文化心理学、進化心理学、平和心理学

2. 現在は、性差別、人間関係にまつわる(コミットメント)問題、LGBTQIA+に対する偏見など、社会問題を探りながらSOGIの進化的なルーツを探る研究を行っています。また、「カエル化現象」「デート/交際心理」「カミングアウトにまつわるファッションの変化」など、SOGIに関連するよりライトなトピックを研究することも楽しんでいます。

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顧問

田中 かず子(元国際基督教大学教授・国際基督教大学ジェンダー研究センター創立者)


研究員

ブリティカ・アルサテ・フリアナ(BURITICA ALZATE, Juliana)

宮崎 あゆみ (MIYAZAKI, Ayumi)

于寧 (YU, Ning)

ヴューラー・シュテファン (WUERRER, Stefan)

羽生有希 (HANYU, Yuki)

洪毓謙 (HUNG, Yuh-Chain)

レティツィア・グアリーニ(GUARINI, Letizia)


研究所助手

岡俊一郎 (OKA, Shunichiro)(対応言語:英語、日本語) 東京大学大学院博士課程に所属しています。

専門は現代美術史です。戦後の日本やアメリカを中心に活動した作家を中心に研究を行っています。視覚的な表現の中で、ジェンダーやセクシュアリティがいかに表現されてきたのか、そうした視覚的表現が様々な概念とどのように関わってきたのかに興味を持っています。

文可依 (WEN, Chloe)(対応言語:マンダリン、日本語、英語)東京大学大学院博士課程に所属しています。

専門は、フェミニズム、クィア・スタディーズ、中国研究、市民運動です。

私の研究対象はポスト社会主義時代の中国のフェミニズム運動ですその運動の様々な流れにおいて、性の政治と他の様々な社会的差異がどのような関連性を持っているのか、とくにナショナリズムや植民地主義といった「国境」に基づいた差異をめぐるせめぎ合いや交渉と他の差異への認識がどのように絡み合っているのかについて研究しています。

小西優実 (KONISHI, Yuumi) (対応言語:日本語,英語) 東京大学大学院博士課程に所属しています

専門は医療社会学とトランスジェンダー・スタディーズです。博士論文研究では,現代日本における性別違和/性別移行に関する医療のリアリティとその背景にある社会的構造を明らかにすること(「トランス医療の社会学」)を目標に研究をしています。具体的な研究テーマとしては、「脱病理化」時代における医療言説の構成、診断モデルに関する当事者や医療者のリアリティ、「公的な」性別移行医療とその他の医療アクセスの関係性などがあります。

タットン アナ (TATTON, Anna) (対応言語: 英語、日本語)
国際基督教大学 博士課程候補生
研究分野: クィア・スタディーズ、人類学、社会学
国際基督教大学大学院の博士課程に在籍しています。学位論文は、大規模かつ詳細なインタビューに基づき、日本におけるクィア女性やトランスジェンダーのコミュニティ形成とその意義を探求するものです。具体的には、「クィア・スペース」(クィア・コミュニティによって、またクィア・コミュニティのためにつくられる非営利的なスペース)が、ヘテロ規範社会で生きることの課題を軽減する可能性について検証します。さらに、クィア・ヒストリーや場づくりの検討、LGBTQコミュニティを阻害する政策の包括的な分析、そして帰属意識を育む上でのクィア・スペースの利点と限界に焦点を当てています。

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