第14回小出記念日本語教育研究会 ワークショップ
教育現場でのコンフリクトの解決を目指して
−協調的問題解決の視点から−
2005.5.14
今年の研究会では、異文化コミュニケーションのコンフリクト・マネジメントの理論・方法を応用し、日本語教育の現場におけるコンフリクトの解決法を模索してみたいと思っております(ワークショップ形式)。
ワークショップの講師には麗澤大学教授の八代京子氏を、また、関連の分科会の講師として桜美林大学非常勤講師の鈴木有香氏をお迎えします。(講師略歴はこの頁の末尾を参照のこと)
【プログラム】
【アウトライン】
1.コンフリクトとは:
コンフリクトの定義とコンフリクトに対する私たちの態度を考える。
二重関心モデルでウインウインの解決の意味を示す。
2.コンフリクト・ケース分析:オレンジの事例
3.交渉の6つの要素:
強調的問題解決の視点に立った交渉の考え方を6つの要素と
それらがどのような構造を形成しているのかをモデルを用いて理解する。
4.交渉のためのコミュニケーション・スキル:
AEIOUスタイルと具体的なコミュニケーション・スキル
(積極的な情報伝達、傾聴していることを伝える、心を開く対話的疑問文、
再焦点化の問いかけ)
5.デモンストレーションとロールプレー:
日本語教育現場でのコンフリクトを事例として取り上げ、
4.のスキルを使った場合の交渉のデモンストレーションを講師が行った後で、
受講者に別の事例を用いてロールプレーを行ってもらう。
6.まとめ
14:50-15:05 休憩
15:05-16:35 ワークショップの参加型分科会(講師:鈴木有香氏・桜美林大学非常勤講師)
※定員40名。当日受付にて先着順で整理券を配付。
【アウトライン】
1.ケース分析
2.コミュニケーション・スキル練習
3.ロールプレー
4.まとめ
【講師略歴】
国際基督教大学博士課程後期単位取得。教育学修士。現在、麗澤大学経済学部教授。異文化コミュニケーション学会前会長(1995年から1999年)。
<専攻>
異文化コミュニケーション、英語教育、社会言語学。
<主な著著・共著>
『日本のバイリンガリズム』(研究社1991)
『異文化理解とコミュニケーション2』(三修社1994)
『異文化トレーニング』(三修社1998)
『異文化コミュニケーションワークブック』(三修社2001)
"Study Abroad"(研究社1993)
"Multilingual Japan"(Multilingual Matters, 1998)
鈴木有香(すずきゆか)氏
成蹊大学卒。コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジにて修士号(国際教育開発)取得。ヴァンダービルト大学、カリフォルニア州立サンダバーバラ校講師を経て、現在、桜美林大学などで非常勤講師。異文化教育コンサルタント。
<専攻>
コンフリクト・マネジメント、異文化コミュニケーション、異文化間教育、外国語教授法、成人教育。
<著著>
『交渉とミディエーション』(八代京子監修・三修社2004)