今年の研究会ではシンポジウムに「『溝』を越える」(仮題)というテーマをとりあげ、日本語教育を行っていく上で日本語教師が感じる様々な「溝」について考えたいと思っています。例えば皆さんも次のような「溝」をお感じではないでしょうか。
- 行政と日本語教育現場、組織内での管理者側と教師など、権力・決定権を持つ側と実際の教育を行う側の間にある認識・立場・地位の違いなどの「溝」
- 日本語教師(同士)や日本語関係以外の教師、教師以外の同僚をはじめ関係者との間にある価値観・知識・経験・性格・専門性の違いなどの「溝」
このような溝は、日本と海外、国内では東京と地方、同じ県の中の地域と中央、組織の内部・・・など、様々な場所に存在し、私たちを「溝」の向こうとこちらとに分け隔ててしまいますが、それらは現場の改善あるいは快適な職場環境の構築などへの障害となりかねません。研究会ではそのような「溝」を「こちらとあちら」にいる者相互が認識し合い、「溝」を乗り越えて歩み寄る方法を模索したいと考えています。
毎年会員の方から「もっとシンポジウムに時間をとってほしい」との要望が寄せられておりますが、それにお応えするべく、本年は下記のような二部構成といたしました。
- 第一部(全体会) 90分
・研究会で実施する「溝」についてのアンケートの結果報告
・3名の講演者からのお話(詳細は後日掲載、お名前は下記参照)
・質疑応答などフロア全体でのディスカッション
- 第二部(分科会--研究発表と同じ時間帯に実施) 115分
・全体会での議論に引き続き、少人数でのディスカッションを継続
会をより実りあるものにするため研究委員一同鋭意努力しておりますので、ぜひ今夏の研究会にもお運び下さいますようお願いいたします。