Last Update: March 5, 2018

GEN024 数学の方法 Mathematical Methods in Science
(2007年度まで NS I B 数学の方法)

この授業について :


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目 的 Description

現代科学を理解するためには、数学の知識が不可欠である。ここでは、微積分と線形代数を中心に基礎から学ぶことにより、数学の方法を理解する。講義の予備知識は、高等学校の数学I 程度である。 (理学科以外の学生を対象とする。2008年度以降の入学生は、線形代数I、微分積分入門の二つのコースに内容は基本的にすべて含まれるので、これらのコースを受講した学生は履修しないこと。高校で十分数学を学んでこなかったいわゆる文系の学生がこれらのコースを履修するため敷居を低くするコースであることを理解して下さい。)

学習目的 Learning Goals

To understand logic, basic theory of system of linear equations and matrices, and calculus. Students are ready to take foundation courses of mathematics and social science courses requiring basic mathematical skills and thinking.

内容 Course Contents

2000年度にスタートしたコースです。社会科学を学んでいくための数学の基礎をゆっくり学んでいきたい人、自然科学を専門とはしないが科学を記述する言語とも言うべき数学を学んでみたい人、高校までで学んだ数学をもう一度見直してみたい人、数学は必要だと思うが、基礎科目の数学に挑戦するのはちょっと自信のない人、一般教養として「微積分と線形代数」を学びたい人、しばらく、忘れていた数学の楽しさ、興奮、苦しさ(?) をもう一度体験してみたい人、歓迎です。私もはじめての挑戦ですが、一緒に楽しみましょう。
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受講者の皆さんへのひとこと Message to Students

今まで私は、組合せ論などをテーマに、数学を純粋に楽しむ講義を一般教育科目として教えてきました。楽しむといっても、論証を大切にして、毎週行なわれる小テストでは、受講生に証明を書いてもらい、採点して返すといったことをしてきました。これは、なかなか楽しい授業で、数学の世界が広がったとか、純粋に楽しむことができたなどと、コメントを学生からもらいました。(「数学の構造」ホームページ内の「期末試験における学生からのコメント」など参照。)大学の一般教養の授業として、このような授業は大切だと思っています。特に、数学離れ、理科離れなど、高校数学などを楽しめなかった、しかし優秀な学生さんたちにとって、数学の世界の広がりと、かつ、論理的思考を通して、数学を学ぶ意義をもう一度、問い直すことは重要だと思うからです。

しかし、大学での一般教育科目または自然科学系以外の学生向けの数学として果たしてこれだけで良いのかと疑問を常に持っていました。線形代数や、微分積分といった数学においても基礎的な学問は、数学のみに限らず、自然科学を学ぶ時の必須の数学的手段(道具)であるだけでなく、社会科学を学ぶ時にも、さらに広く政治・経済・企業経営などの実務の面においても必要欠くべからざる道具であり、数学を利用することにより広がる世界がたくさんあることは、周知の通りです。世界広しと言えども、数学の試験なしに大学で学ぶ機会を与えられるのは、日本以外ではほんのいくつかの国のごく少数の分野に限られることは、上記の事実の受け止め方が日本では異常な状態にあることを示していると思います。ものを合理的・科学的に考えようとする場合には、数学あるいは、数学的な考え方を避けて通ることは、あり得ないことであり、また、数式による表現を避けて通ることは、言葉なしにコミュニケーションを計るようなものです。もちろんそれもある程度は可能です。しかし、今の、理系、文系にわけての教育、それも、高校2年からは、ほとんど数学を勉強しない学生は、自らの学習の道を大幅に狭くしてしまっていると私は思っています。もちろんその責任は、学生にあるのではなく、そのような受験制度にした大学、教育機関の当事者(教員および大学などの行政者)、そして教育行政機関および政府です。難しいこと、即効性のないことはいろいろと理由をつけて、避けて通ろうとするが、それでいて、夢中になるのは、役に立たないことばかりという人間のおもしろさと悲しい現実も背景にありますが。しかし、責任を問うばかりではなく、本学のような教養学部教育の大学でまず数学、そして自然科学を積極的にすべての学生が学ぶことが最初ではないかと思います。理学科ではないから、数学は必要ないなどと言う学生がいるとしたら、本当に残念なことです。

この授業では、高校教育の現状も踏まえ、高校で勉強することも丁寧に復習し補いながら、社会科学で数学に出会う時、積極的に学べるよう、また、他の自然科学の基礎科目などを学ぶ時に、数式で違和感を感じないよう、さらに、必要に応じてまたは、自発的に理学科の基礎科目の数学を履修する時の助けとなるような、一つのステップを提供することが大事なのではないかと思いこのコースを作りました。

内容は、線形代数と、微分積分にしました。数学を道具としてまた、自然科学や社会科学のある部分を記述する言葉として数学を考えた時、基本となるものの代表が、この二つだからです。一学期間ですから、網羅的にまたこれらを修得するというレベルに達することを目的にしていません。線形代数や、微分積分の考え方、そして基本的ないくつかの項目について学ぶことができればと思っています。これは、大学での学習において数学を学んでいく、数学を用いていく最初のステップです。もしくは入口と言った方が良いかも知れません。これを機会に次のステップへと進んで下さることを期待しています。

教員にもチャレンジングな試みで正直、不安がありますが、皆さんとコミュニケーションをしながら大学の一般教育科目での数学について一緒に考えることができればと思っています。

最後に一言。線形代数や、微分積分に対応する下記の科目は、2000年度から社会科学科のすべておよび国際関係学科の一部の専修分野で、専門科目として認められるようになったことをお伝えしておきます。また、2008年度以降に入学の受講生の方も、経済学など基礎科目や専門科目に指定されています。他の科目との関連については、この授業を楽しんで下さった方へのページも参照して下さい。

線形代数入門、線形代数学、線形代数学特論、微分積分入門、微分積分学、解析学概論 I, II, III(旧科目名:線形代数学 I-II-III、初等微分積分、微分積分学 I-II-III、解析学概論 I, II)
(2001年記、2008年改訂)


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2001年度授業の反省点


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2002年度授業の反省点


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2004年度授業の反省点


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2007年度授業の反省点


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2014年度授業の反省点


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2015年度授業の反省点


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2017年度授業の反省点


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受講生からのコメント

2002年度

メッセージ欄 に「この授業について」の項目が2箇所あります。そちらを見て下さい。

2001年度


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