Last Update: October 3, 2022

コンピュータを使って外国語を学びませんか

Computer Assisted Language Learning


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はじめに

外国語ができるとよいなと感じている人はたくさんおられるのではないだろうか。わたしも、その一人。海外に行き、日本人だとわかると、「おはようございます。」「こんにちは。」「ありがとう。」などと声をかけられることがよくある。しかし、残念なことに、わたしは、その国のことばで、簡単な言葉さえ言えないので、相手に申し訳ない気さえする。相手をたいせつにすることの第一歩は、相手を知ろうとすること。とすると、コミュニケーションの基本として、言語を学ぶことは、その国のこと、その国や地域の人のことを知ることの第一歩だと思う。そこで、わたしは、海外に行くときは、その国のことばの本を図書館などで借りていって、飛行機の中で読むのだが、なかなか頭に入らない。おそらく、本では、十分な練習を、様々な形、さらに、自分にあった形ですることがなかなかできないのではないかと、自分が外国語を話せるようにならない、言い訳を考えている。

外国語というと、まずは、英語を思い出す。わたしは、実は、博士課程はアメリカに留学したので、英語が周囲にある状態の中に、ある程度若い頃からいたとも言える。しかし、指導教員が、日本人。苦労して、少しは英語でコミュニケーションできるようになっては来たが、常に、中学校レベルの英語、少し複雑になると、どうにもならなかった。しかし、わたしの近くに、素晴らしい質の英語で文書を書かれる方がおられ、なんと、その方は、一度も日本を出たことがないという。ある時、意を決して、「わたしは、なかなか、英語が上手にならないのですが、あなたは、なぜ、そんなに、英語ができるのですか?」と聞いてみた。答えは、いとも簡単。「あなたは、日常的に、英語を使っていますか。」だった。「なにか、情報を得る時、伝えようとする時、つねに、英語でしようとすれば、だんだん上手になります。」と言われた。45歳ぐらいだったろうか。それから、英語で、英語で、と考え、しばらくしてから、大学での授業も、英語で教えるようになり、発言も、一人でも、日本語母語話者ではなく、英語のほうが良さそうな人がいれば、英語でするように心がけるようになった。いまでも、とても、上手とは言えず、特に、文書を書くことは、なかなかできないが、それでも、英語を使うようになって、得られたことは多いと思う。

最近、感じているのは、簡単な英語が使えるようになり、英語に対する違和感が減ると、よいことがいろいろとあるということである。ひとつめは、語学の学習。日本語から学ぶときには、特に、無償のものは、非常に限られるが、英語で、学ぼうとすると、極端に世界が広がる。この頁では、Duolingo 多邻国 というアプリを紹介する。あとから繰り返すことになるが、日本語で学ぶことができる言語は、2022年4月現在、英語、中国語、韓国語、フランス語の四ヶ国語のみで、フランス語が加わったのは、2021年。しかし、英語で学ぶのであれば、38言語である。わたしは、退職してから、データ・サイエンスについて勉強してみたいと思ったが、その学習は、英語であれば、無尽蔵。特に、あとから紹介する、edX や、coursera といった MOOCs (Massive Open Online Courses)は、英語では、ほとんど無尽蔵に、コースが提供され、かつ、無償で学べるものが多い。つまり、英語を少し使えば、学ぶことのできる世界が、急激に広がるのだ。

情報も、英語で得られるものは、遥かに多い。特に、ネット上で情報を検索すれば、それは、明らかだろう。ただ、Chrome, Safari, Edge などのホームページ閲覧ソフトは、言語設定が有り、通常は、システム言語になっているので、日本語になっていることが多い。すると、検索で現れるものは、極度に制限されている、または、上の方に来る情報は、限られているという状態になっている。ためしに、Public Data と Google で検索すると、日本語では、2022年4月現在、世界銀行などの、7つのサイトが現れる。しかし、言語を英語にすると、137 個のサイトが現れる。Data にアクセスするにも、これだけの差が生じてしまう。英語のことばを入れても、このような大きな差が出てしまうことは、考慮に値する。

さて、AI(Artificial Intelligence)において、いくつかの突破口が開かれ進んだものの一つが、パターン認識、それを利用した、言語認識、音声認識で、それによって、言語学習アプリがたくさん登場している。あまりにもたくさんあり、それを評価することはできないが、基本的に、無償で、かなりのレベルまで学習できるものとして、わたしは、Duolingo 多邻国 を使っているので、以下に、紹介する。また、そもそも、長い英語が現れると、読む気もおこらないひともいるだろう。そのときには、自動翻訳が、最近は急激に進歩してきている。以前は、Google 翻訳ぐらいだったが、いまは、たくさんあり、特に、DeepL 翻訳は、本当に素晴らしいので、それも紹介したいと思う。


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Duolingo 多邻国

2022年5月4日時点で、Duolingo を 365日以上続けて使っている人が、100万人以上いるとのことです。個人的に、大好きな、語学学習アプリです。わたしは、通常は、携帯電話(SIM は入れていませんが)の無料アプリで使い、必要に応じて、コンピュータのサイトで文法などを確認しながら学んでいます。若い頃に、このような、ものがあれば、本当に良かったと思っています。

対応言語

利用方法

Duolingo は使命について次のように記している。"We’re here to develop the best education in the world and make it universally available." (わたしたちの使命は、この世界の最高の教育を、すべての人に届けることです。)として、2022年5月時点では、言語教育において、500万人以上の人が Duolingo を使っており、そのうち、100万人以上が、一年間以上毎日 Duolingo で学んでいるとのことである。 INFOには、次の項目が挙がっています。Personalized education. Making learning fun. Universally accessible. 素晴らしいと思いませんか。一人ひとりにあった教育、そして、楽しく学べ、無償で、だれでも学ぶことができるというのです。この学びを実感してみませんか。
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DeepL

DeepL 翻訳ツール は、本当に凄いと思います。世界一高精度かつニュアンスを汲み取れる機械翻訳 と、DeepL を選ぶ理由に書かれています。個人的には、特に、英語への翻訳が必要な時、また、自分の専門ではない分野の専門用語が多い英文を読む時、DeepL を使うことにしています。たとえば、英訳した文章をなにかに利用するときは、責任を持つために、この次に紹介する Grammarly に、DeepL の出力を、コピー・ペーストして、一文、一文、確認し、自分の文章に変えて行きます。しかし、責任をもつ必要がなく、理解することや、人への説明で部分的に使うときには、そのまま使っても、問題ないことが多いと思っています。

この文章を、DeepL の Free Version にかけると次のようになります。何も編集していません。

I think the DeepL translation tool is really great. It is described as the most accurate and nuanced machine translation in the world, which is why I choose DeepL. Personally, I use DeepL especially when I need to translate a text into English, or when I read an English text with a lot of technical terms in a field that is not my area of expertise. For example, when I want to use an English translation for something, I copy and paste the output of DeepL into Grammarly, which I will introduce next, and check it sentence by sentence, and change it into my own text, in order to be responsible for it. However, if you do not need to take responsibility for the text, and use it only partially for understanding or explaining to others, I believe that using it as it is is often fine.

他に、Pro 版があり、その無料版でも、一ヶ月 3ファイルまで、試すことができます。

アプリもあり、音声入力も可能です。英語のスピーチを流して、同時翻訳を試してみましたが、無料版では、十分とは言えない、質でした。しかし、将来的には、そのようなことも、実用に使えるようになるのでしょう。小さな会社と書いてありますから、大きな会社に買い取られたり、いずれは、大きな会社の翻訳精度が追いつき、追い越す可能性もありますが、翻訳の世界に、大きなインパクトを与えたことは、記録に残ると思います。

英語がハードルになり、一人学びの世界に飛び出ることができない方にとっても、有効に使えるようになれば、世界があっという間に広がることと思います。


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Grammarly

Grammarlyは、英語で書くときには、欠かせないツールです。わたしは、大学で、Premium 版を、契約していたので、使い始めましたが、version も上がっていって、だんだん、使いやすくなり、良くなってきていると思っています。

無償版も使ったことはありますが、有償版とも差を確認するほどは使っていませんので、評価は書きませんが、Native の方で、使っている方も、何人か知っています。スペルだけでなく、構文も、問題も指摘してくれるだけでなく、どのように修正すれば良いかも、わかりやすく、提示してくれますから、私には、英文を書く、よい勉強になっています。DeepLにも書いたように、自動翻訳したものを、自分の責任のもとで、編集する時も、わたしは、この Grammarly を使っています。


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MOOCs

MOOCs (Massive Open Online Courses) は、他の箇所で、説明をするのが適切であるが、英語が使えるようになるかどうかは、英語で学ぶことができるようになるかに、かかっていると思う。上手に話せるようになりたいという願望を持っておられる方が多いが、ある質の会話をするためには、内容のあることを英語で学ぶことが必須である。英語を授業で聞いて、ある程度理解できるようになれば、世界も広がっていくことは、必定である。OCW (Open Courseware) が、2002年に Massachusettes Institute of Technology (MIT) でスタートしたから、10年を経て、学習コンテンツの公開から、教育の提供、学習の場の提供が、最初、Stanford University と、Massachusettes Institute of Technology で始まった。あっという間に拡大。質が高いものも多い。以下に、3つのサイトと、MOOCs に関する、Wikipedia のページのリンクをつけておきます。 もう少し、詳しい説明は、いずれ、他のページに書こうと思います。
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Podcasts in English

世界を広げる、英語での Podcast。いろいろなプラットフォームがあり、有償のものもありますが、わたしは、Apple Podcast を mobile 機器に入れて、日課の 10km 散歩のときに、聞いています。

BBC には、数回で終わるシリーズもあります。わたしが聞いたものは、'A Wish for Afganistan', 'Death in Ice Valley', 'The Bomb', 'Miriam and Youssef' どれもとてもおもしろかったです。

実は日本語の PodCast も聞いています。朝日新聞:ニュースの現場からそんな理科の時間OVERTHESUN(ジェーン・スーと堀井美香のおばさんトーク番組)。他に、世界一周チラ見の世界史を聞いていましたが、最近、新しいものは出てきていません。


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参考にしたサイト


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