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<中下裕子さん 略歴>
弁護士。コスモス法律事務所を開設している。従軍慰安婦裁判原告弁護団長や両性の平等委員会委員長を務めるなど、女性問題に長年取り組んできた。また1998年には「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」(NGO)の事務局長となり、有害化学汚染物質を削減する政策を提言するなどの環境問題にも尽力している。共著に、『女子労働法の実務』(中央経済社)、『セクシャル・ハラスメント』(有斐閣)などがある。
私たちICU−ACTは、国際基督教大学50周年記念事業のひとつとして、学生が主体的に「平和」について学び、考えるプロジェクトApproaches To Peace Studies (APS)を行ってきました。秋学期には平和学に関する文献を講読し、冬学期以降はグループリサーチや講演会などを通して、「私たちにとって平和とは何か」というテーマに多角的にアプローチしていきたいと考えています。
APSプロジェクトの一環として、来る1月29日に「女性と平和」というテーマの講演会を開催したいと思います。講演者には女性問題に長年取り組んでこられた弁護士の中下裕子さんをお招きし、従軍慰安婦問題における女性の権利と日本の戦後補償問題についてお話していただきます。
戦争や貧困など非・平和な社会において、女性は常に虐げられ、抑圧される対象となってきました。アフガニスタンでもタリバンの圧制下で女性の自由が大きく奪われてきたことがマスコミによって盛んに取り上げられました。1975年の国際婦人年世界会議においても、女性の「平等・発展(開発)」とともに「平和」の重要性が掲げられています。このように平和な社会とは何かを考えるうえで、女性の権利は切っても切り離せない問題であるといえます。
その中でも今回従軍慰安婦問題を取り上げたのは、これが日本という国家によって行われた戦時中に置ける女性の人権侵害であるからです。戦時中の日本兵による行為は女性に対する奴隷行為だとして、国連の世界女性会議でも取り上げられています。加えてこの問題は日本の戦争責任とも絡みあっています。日本は既に謝罪は行ったといっていますが、元従軍慰安婦側はその主張を受け入れてはおらず、最終的な解決は未だ見えていません。日本とアジア諸国が今後平和的関係を構築していくためにも、日本の戦争責任を明らかにし、それを乗り越えていかねばなりません。 今回の講演会では、従軍慰安婦問題を通して女性の権利の問題を学ぶとともに、関心の薄れつつある従軍慰安婦問題をもう一度見つめなおし、日本の戦争責任について考えたいです。