| 「平和学」はICUの悲願
前学長 絹川正吉
ICUは、第二次大戦における日本の敗北が契機となり、世界平和のために創設された。平和は、本学の存在根拠である。
ICUの創設者の一人であった湯浅八郎初代総長は、本学に「平和学」が出来ることを期待しておられた。敗戦直後、「平和学」という発想は、極めて例外的であったと思う。
湯浅総長の「平和学」への思いは、その後、少しずつ実現されてきた。今回、「21世紀COEプログラム」にICUの「広域平和研究」が採択されたことは、「平和学」への本学の歩みの一つの総括であり、湯浅総長の祈りが実現したということである。この大業に学長として関与できたことで、湯浅総長に恩返しができたような感慨を覚えている。ちなみに、「広域平和研究」という用語は、私が「21世紀COEプログラム」の応募申請書に用いることを提唱した。
ICU・COEプログラム「平和・安全・共生」の特色は、個別の平和研究を踏まえて、「広域平和研究」のグランド・セオリーを構築することにある。この発想の意義は極めて深く、それだけに、その目的を達成することには、大きな困難が予測される。ICUの総力をあげて、この課題が達成されることを期待して止まない。
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